昔 の さ や さ や 日 記

(さやさや日記の過去ログです)

◇さやさや占い◇

平成16年12月前半くらいの運勢
STR型のひと 童謡童話影響シリーズ第2段!白雪姫プレイをしましょう。悪い魔男(ジョーカー)から出た闇リンゴをゲットしたショックで活動停止、死亡します。逆毛の王子様がやって来るまで待ちましょう。
AGI型のひと ヘンゼルとグレーテルプレイをしましょう。とってもおいしい青箱の家(SD2F)に篭っていたら、BOTと間違われて冤罪アカBAN
VIT型のひと 泣いた赤オニプレイをしましょう。赤オニ役の人を引き立たせるために悪いことをすると、通報されてアカBANされます。
INT型のひと ピノキオプレイをしましょう。ウソばっかりついている&人形っぽい動きによって通報されてアカBAN。改心する機会は与えられません。
DEX型のひと 人魚姫プレイをしましょう。常時赤エモを出す人として通報されてアカBAN。アカウントはネットの海の泡になって消えます。
LUK型のひと 赤ずきんちゃんプレイをしましょう。マジカルプリンセスホーリーアップ!って、それは違う赤ずきんです
平成16年12月後半くらいの運勢
STR型のひと クリスマスにはサンタさんがプレゼントをくれます。パワフル満点なあなたにはプロテイン。肉体美に磨きが掛かります。
AGI型のひと アスリートを目指すあなたには筋肉増強剤。ドーピング検査に引っ掛かります。
VIT型のひと 耐えるのが好きなあなたには寒中水泳セット。冬の日本海にダイブ!
INT型のひと 頭の良いあなたには株で儲かる方法100選。損切りラインの設定を忘れずにネ!
DEX型のひと 器用なあなたにはナゾの工具セット。挙動不審→職務質問→荷物からセット発見→逮捕。
LUK型のひと 幸運を求めるあなたには幸せになれる壺。ありがたやありがたや。
◇平成16年12月◇

クリスマスイブ特別更新ある竜と少女の物語萌えピク日記 後編歌うように

平成16年12月24日  クリスマスイブ特別更新

 クリスマスイブ特別更新は終了しました。
 来訪いただけた皆様、ありがとうございました!
 久しぶりのラグナロク日記なのにやる気のなさそうな文章だったのは、リハビリみたいなものと思ってご勘弁くださいなっ。

平成16年12月21日  ある竜と少女の物語

 神無月の巫女の最終話を見て涙が止まらないさやさやです。ごきげんよう。
 大神くんのかませ犬っぷりがあまりにも悲しすぎます。

 あのアニメはロボアクションはいらなかったと思うのはともかく。
 まだラグナロク日記を書く気が起こらないので、今日も今日とて別ゲーム日記をダラダラと書きたいと思います。このままいつの間にか、『適当にその場で思いついたことをだらだらと書くサイト』に――なったりはしないと思います。たぶん。
 なにはともあれ、ラグナロク以外のプレイ日記シリーズ第2弾いってみましょう!今回やったゲームは『カプコン ファイティング ジャム』です!

 「格ゲーかよ!?MMOでさえないのかよ!?」という昔懐かしの三村ツッコミ(まだ現役なのかな?)が聞こえてきそうですが、まぁそれはそれです。私だってアーケードゲームがしたくなることくらいあるのです。
 事の起こりは二ヶ月ほど前、私はとある集まりに参加しました。メンバーは私とレイホウさん、ゆなさん、主催者の人(元ギルメンの廃ハンタさん)と、あと3人(名前聞くの忘れたまま話してた!服が赤いから赤い人、とか呼んでた!)。みんなで楽しくキムチパーティをした後、ゲームセンターなる場所へ行くことになったのです。

 私は、ゲームセンターという場所は「タバコの煙とジメジメした空気の漂う不良の人の溜まり場」(いつの時代のイメージだよ!)だと教えられて育ってきたためにめったに行くことはありません。ですが今回は大人数での襲撃ですし、いざとなったらケンカ上等のレイホウさんも居るので心配ないでしょう。
 思ったよりもきれいな店内を徘徊し、まずはシューティングも廃人な主催者さんの、超絶弾幕回避プレイ(エスプガルーダとかいうゲームをほぼノーミスでクリア)をみんなで鑑賞して賞賛。その後は各自散開しての自由行動となりました。
 ゲーセン慣れしていない私はとりあえず他の人の行動を観察することに。うろうろしていると、レイホウさんがギルティギアなんちゃらとかいう格闘ゲームの対戦をやっているのを発見しました。海賊娘が船のイカリで対戦相手をぶん殴ってます。凶暴です。
 対戦に見事勝利したレイホウさんは、コンピュータを相手にそのままプレイを続けていました。しばらくぼんやりとその様子を眺めていたのですが、なんだか無性に格闘ゲームがやりたくなってしまったのです。

 かと言って、レイホウさんのところに乱入するのはためらわれます。
 自慢じゃありませんが、私はゲームセンターのスティックで昇竜拳を出そうとして波動拳が出るくらいの使い手です。超必殺技なんてガチャガチャ動かしてる内に偶然でる可能性が否定できない、というレベルなのです。ぶっちゃけ、アクションは苦手です!
 そんな格闘ゲーム初心者級の腕前で武闘派・レイホウさんに乱入などしようものなら、操作方法を覚える間もなくコンボを決められて、ものの数秒で超必殺技フィニッシュをされてしまうことでしょう。そうなったら立ち直れません。その場は笑って立ち去りつつ、トイレの個室に篭ってすすり泣くこと確実です。
 他のメンバーの様子を見ても主催者をはじめとして、一癖も二癖もありそうな人達ばかり。……と思ったら、中に一人だけ格闘ゲームなんてしないよ〜という雰囲気を醸し出している、温厚を絵に描いたような人が一人だけ居るじゃないですか!
 内心の不安を隠し、やる気満々な風を装って対戦を申し込むと――案の定、ゲームセンターのゲームには疎い人みたいです。これならいい戦いができるかもしれませんっ。
 対戦相手は君に決めた!勝負です、ゆなさん!

 対戦に使用するゲームはお互い一度もやったことがなく、それでいて操作方法がだいたいわかり、なおかつ新しめなゲームということで『カプコン ファイティング ジャム』(以下カプジャム)に決まりました。
 このカプジャムというゲームは、カプコンが過去に出したいくつかのゲームのキャラが一堂に会しているという豪華な格闘ゲームなのです。参加しているのはストリートファイター2、ストリートファイター3、ストリートファイターZERO、ヴァンパイア、それとなんだかよくわからないゲームから4人づつの20人+1人。書き出してみたらストリートファイターばっかりなことに気づきました。
 ともかく、それらたくさんのキャラの中から2人を選び、2vs2のタッグ戦を行うというシステムが本作には採用されています。
 スト2のリュウとヴァンパイアのデミトリが主人公タッグを組んで、ベガとジェダの悪役コンビに挑む、なんていう夢の超人タッグマッチも可能なのです!
 そんな魅力的なキャラクター達の中から私が選んだキャラはスト2のラスボス・ベガと、ヴァンパイアの主人公・デミトリ。ものすごく顔が濃いコンビで、イメージ的には私よりも兄が使うっぽい感じがしないでもないのですが、技が出しやすくて使いやすい人達なのです。
 対するゆなさんが選んだのはスト2の主人公・リュウと、ヴァンパイアの猫娘・フェリシア。
 キャラクターを選んで技表を確認したら準備完了、ゲームシステムなんて気にせず行ってみましょう。カプコンファイト、レディ―――GO!

 …
 ……
 ………
 結果は、3ラウンドまでもつれ込んでの私の負けとなりました。あまりにも白熱した戦いだったため、対戦内容はよく覚えていません。お互い死力を尽くしての勝負でした…。そんな戦いの後に残るのは、清々しい気分だけ――の、はずだったのですが。ちょっと心残りがあるのです。
 私は、使いたいキャラを使ったのではなく、使えるキャラを使ったんです。波動拳や昇竜拳のコマンドでそれなりの技が出るデミトリと、タメ系で効果的な技が出せるベガ。どちらもそれぞれのゲームで使ったことがあるわかりやすいキャラたちだったんです。
 でも、違うんです。私が使いたいのはこんなまともなキャラではないんです、私は別にまともな対戦がしたかったわけじゃないんです!面白おかしい、見ているだけでツッコミを入れられるような対戦をしたいんです!
 予想できないトリッキーな動き、存在するだけで華になるキャラ、あっと驚く一撃必殺技。そういうものを私は求めているんです。スト2ならダルシム、サムスピならナコルル、FFならオーディーンです!(それは格ゲーではない)
 というわけで、キャラを変えて再挑戦することにしました。別に負けて悔しかったわけじゃないですよ?本当だよ?

 私が選んだのはこの二人です!

 萌えキャラと、恐竜

 美女と野獣ならぬ、美少女と怪獣ペア。やはり萌えキャラと燃えキャラは外せないでしょう。
 特に恐竜の方がすごいんです。体が画面の半分を占めるくらい大きいんですよ!格闘ゲームで体が大きいということは、当たり判定が大きいという不利な状況になってしまうでしょう。でも、それを補って余りある迫力があります。燃える闘魂が、彼にはあるんです!
 公式サイトを見ると、恐竜ではなくてファンタジーなドラゴンのようです。きっとブレスとかはくに違いありません。それっぽいコマンドは―――と、波動拳コマンド発見!くらえっ、灼熱のファイアーブレス!


ポヘっ(※SSが撮れないため画像はイメージです。実際のゲーム画面とは異なります)

 飛ばずに落ちた!?
 この巨竜のイメージからはかけ離れた、あまりにも勢いの無い火の玉がリュウ二人分くらい手前の場所に落下。重力に負けました。波動拳を相殺するはずだったのに、落ちた火の玉の上を悠々と走ってきた波動拳がまともにヒット。
 く、ぬぅ。遠距離が苦手ならば、接近戦を仕掛けるのみ!飛び込んで強烈なパンチを―――


シャカシャカッ(※画像はイメージです。実際の(以下略))

 手小さっ!
 ティラノサウルスは進化の過程で手が小さくなったといいますし、理解はできるのですが。これはいくらなんでもあんまりです……!
 そうこうしている内に、試行錯誤をしていたゆなさんが投げの方法を発見。弱のパンチ+キックで出るようです。新たな攻撃法の発見により、今まで最有効な戦法であった『防御一辺倒で堪えてスキを待つ』が出来なくなりました。
 巨体に似合わぬかわいい動きの弱パンチ(これはこれで萌えな気が)を披露しているドラゴンの手を捕まえると、背負い投げをえいやっ……て、こんな巨体を楽々と!?
 わかってはいました。これはゲームですから相手の重量とか大きさとか関係なく投げられますし、鋼鉄よりも硬い皮膚のドラゴンでも、人間の女子高生に殴られただけで大ダメージを受けるんです。ゲームとして、理解はできます。でも、……納得できなーい!

 最初こそぎこちない動きだったゆなさんも、段々とこなれた動きをするようになり、勝負は―――圧倒的な大敗。で、でもまだです。まだ完全に負けたわけじゃあありません!私にはまだ、動きも素直そうな人型の萌えキャラが残っているんです。そうそう好きにはさせませんよ!
 萌えキャラvsフェリシアの萌えキャラ対決、いってみましょう!
 ええと、このキャラの技は――波動拳コマンド発見!さすがに今度は地面にポヘることはないでしょう。ないと信じたいっ。
 いけっ、萌えキャラ波動拳!


シャララーン(※画像はイメージ(以下略))

 今度は重力に逆らったよ!?しかも途中で消えたし!なんですか、何なんですか。私の想像の斜め上を飛んで行くのですか、このゲームは!これは……どう使えばいいのでしょう。対空技にするには最初に前に飛びすぎるし、遠くの敵に撃っても防御されちゃうし、相手の飛び道具を相殺するのはちょっと難しい…。わ、私レベルでは使い方がわかりませんっ…!
 自分の攻撃にさえ戸惑っている私とは対照的に、早くもカプジャムのゲームシステムに慣れたのか気持ちのよいコンボを決めて来るゆなさん。……このまま、このまま黙ってやられるものかっ!
 他の必殺技、何か必殺技は――竜巻旋風脚コマンド!足技系なら移動と同時に攻撃する可能性が高いです。一気に接近して大逆転のコンボを決めるしかっ。
 いけえっ、萌えキャラ竜巻旋風脚!


ジャラーン(以下略)

 何か盾みたいの出たっ!?
 何、何!これは何なのどういう技なのっ。バリアー……にしてはパンチで殴られてるし。
 後から知ったんですが、どうやらこれは当て身投げの一種らしいです。竜巻コマンド+キックで下段当て身投げ、竜巻コマンド+パンチで上段当て身投げがでるのだとか。しかし、そんなことを知るよしもない私は飛び込み攻撃に下段当て身投げをしてみたり、しゃがみキックに上段当て身投げをしてみたり。

 まぁ、なんて言うか。大惨敗です
 でも、悔いなんてありません。私はこのゲームを力いっぱい楽しんだのです。どデカキャラで画面狭しと暴れまわって、萌えキャラでモエモエと飛び回って。悔いなんて……、悔いなんて残ってるはずもないじゃないですか!あははっ!(トイレの個室に直行)

 バーチャルネットプリーストさやさやは恐竜と萌えキャラで華麗に戦う人を応援しています。


Web拍手公式サイト

平成16年12月3日  萌えピク日記 後編

 せっかく色々ゲームを紹介して貰ったんだから、せめてアカイイトくらいやろうと思うさやさやです。ごきげんよう。

 今まで売ってるのを見たことが無いのはともかく。
 待っていてくれた人にはお待たせしました、萌えピク日記の続きです。
 【前回までのあらすじ
 Master of Epic、通称『萌えピク』をやってみよう!
 1日目 クライアントダウンロードできず
 2日目 アカウント取得できず
 3日目 キャラクター作成できず
 4日目 ログインできず
 5日目 開始10分でメンテナンス
 _| ̄|○

 というわけで。間に余計な日記が思い切り入ってしまいましたが萌えピク日記の続きです。
 前回はゲームを始めるまでにありえないくらいの艱難辛苦を味わってしまった萌えピク。更に付け加えると、この後4日ほどログインできませんでした。(注・これは11月の始めにプレイした時の状況です。今は違うのかもしれません)
 もうダメか、このゲームダメかと諦めかけていたある日。既存のサーバであるパールとダイヤモンドに続き、第3のサーバ『エメラルド』が設置されたのです。さすがハドソン、サーバを増設するという大変な作業なのに迅速な対応です。(ちなみに私がやっていたのはパールサーバです)
 これによって人が分散して負荷が軽減されたのか、10日目にしてログインに成功したのです!ほんの20分くらいログインゲームをしただけで!(注・これは11月の始めにプレイした時の状況です。今は違うのかもしれません)
 ともかくこれで、やっと萌えピクの世界を楽しむことができます!レーッツ、ログイィーン!


…あれ?え、何、水の中!?

 お、溺れるー!?
 そういえば前回は水に飛び込んで、さぁ泳ごうというところでメンテナンスが入った気が…。
 萌えピクは正式にログアウトするとき、正しくデータを保存するために15秒の待ち時間が存在します。なので、前回みたいにメンテナンスで強制的に切断された場合はちょっと前の状態に戻っちゃうんじゃないかな、なんて漠然と考えていたのです。が、バッチリ落ちたその場で復帰してくれちゃいました。

 これから水の中に入るぞー、という心構えがあるのならいざ知らず。いきなり水の中から始まったというのに、冷静に対処できるほど私は萌えピクに慣れていないのです。そんなことが出来るくらいなら、初心者の館なんかで操作方法を学んでいませんっ。
 それでも頑張って、水面の方を向いたり、水の外をクリックしたりともがいていたのですが――


萌えピクでの死に初め

 誰もが予想した通り萌えピクでのファーストアタックは溺死になってしまいました。
 とはいえ、ここは初心者がゲームに慣れるように訓練する場所です。死んで復帰するというのも訓練の一環でしょう。
 そういえば、この訓練を始める前に試験官さんがセーブ位置を保存してくれてました。これは訓練なんだから何度だってやり直せるんです。すぐ復帰して、今度は泳ぎ切ってみせましょう!


今度こそ泳ぎ……って、え!?

 って、ここどこ!?
 ちょっ、ちょっと!ここってなんだか街中っぽいんですが!?まだ初心者講習の途中だったのに…。しかも何だか他の人がすごく小さいんですが。もしかして、メッチャ高い場所!?
 …というか。なんで半透明な上に、下着姿なんですか!?こんな格好でうろつき回ってたら、露出狂の変態さんだと思われちゃうじゃないですかっ!

 …と、かなり焦ったのですが。どうやらこれは、死んだ体から抜け出した魂の状態のようです。半透明なのは「魂だよー」という自己主張みたいなものでしょうか。そして、魂状態のときは他の人に自分の姿は見えなくなり、見えるのは名前と発言だけになるみたいです。
 羞恥プレイじゃないと知って、ひとまずは安心です。

 姿に対する不安が解消されたら次は場所の心配です。初心者の館で死んだのに、なんで街中に復活しちゃったでしょうか…。始めはこういう試練なのかな、とも思いましたがいかんせん普通の町過ぎです。訓練のために何をしていいのかもわかりませんし。
 なんでこうなったのかをこれ以上考えていても埒が明きません。これからどうするかを考えた方が建設的でしょう。
 まずは生き返るのが先決。このゲームでは死ぬと魂だけの状態になるのは見ての通りです。この魂状態で死体の元(死んだ場所に残っている)へ赴き、死体を回収することによって生き返ることができるのです。
 死んでいるというより、驚いて魂抜けちゃったという感じでしょうか。そうと分かればさっそく死体を回収に行きましょう。とりあえず地面に――


ヒュー……グシャ。脳漿をぶちまけろ!

 死んでるし!
 復帰直後に、何故死ぬか!一歩動いただけなのに、何故死ぬか!死んでいるのに、何故死ぬか!くっ…。このゲームの死、奥が深すぎるっ…!
 一瞬、飛び降り自殺の無限ループ?とか嫌な想像が浮かびましたが、再び復活すると今度は地上。さすがに魂が死んだから魂の死体が出来て、その魂の死体を回収する前に死んだからまた死体が……なんていう地獄絵図にはならずにすみました。
 そんなことしてたら世界は魂の死体で溢れてしまいそうですしね。

 では今度こそ死体の回収に行きましょう。
 私は初心者の館での訓練中に水死したのですから、死体はもちろん初心者の館にあります。初心者の館にはどこから戻ればいいのでしょうか。ここからは遠いのかな。
 この町の、この島の、このゲームの地理について全く知らないので考えようもありません。考えていても埒が明かないので、道行く人に尋ねてみることに。
 「あの、すみません。かくかくしかじかというわけでこんなところに居るのですが、死体のある初心者の館にはどうやって戻ればいいですか?」

 「それ、バグなんじゃないかな…。残念だけど初心者の館には戻れないよ
 な、なんだってー!?肉体に戻らなければ何も出来ないのに、肉体のある初心者の館に戻れないなんて…!じゃ、じゃあこれからどうすればいいんだっ!死体のままこのゲームを楽しむしかないというの!?
 キャラクターを消して作り直そうかな、なんて思っていると親切な方が助言を下さいました。ソウルバインダーに頼んで死体を持って来てもらえばいいのでは、と。

 ソウルバインダーというのは、ラグナロクで言えばカプラさんのような人でしょうか。ソウルバインダーさんはセーブ位置を保存してくれるだけでなく、ちょっと回収に行くのが大変な場所で死んでしまった場合、その死体を変わりに持ってきてくれるというサービスも行っているのです。
 持って来てもらう代わりにいくつかのスキルが代償として失われます。が、まだ初心者の館を抜けたばかりでほとんどスキルも習得していない私には、そんな代償痛くも痒くもありません。

 というわけで、ソウルバインダーさんに頼もうと思ったのですが……ソウルバインダーさんが何処にいるかわかりません。まぁ、街中にある案内板を見れば書いてあるでしょう。


返事がない、ただの案内板のようだ

 自分でやってて何ですけど、無機物に話しかけるのはどうかと思いますよ?返事が返ってきたらそれはそれで怖いです。ダブルクリックすれば調べられるかなって思ったら話掛けてしまいました。気を取り直して調べてみるも……やはり反応無し。どんなに近づいても遠くから狙っても調べるを連打しても話し掛けまくっても無反応なのです。
 どうやら魂状態だと案内板さえ読めないようです。
 く、くっそー。ならば町の人だ!何かいざこざが起きたときに駆けつけてくれるという、門番のようなNPC・ガード。彼ならばソウルバインダーさんの場所を知っているはず。
 教えて、ガードさん!


返事がない、ただのNPCのようだ

 また無反応かよ!
 なんとなくわかってはいたんですが、話しかけても調べても全くの無反応。魂状態でも声だけは聞こえてるんじゃないのかっ。「NPCだからしょうがない」って魂に思わせたら勝ちだ、なんて思ってるんだ!きっとそうだ!
 そっちがその気なら、こっちにも考えがあるぞ!声が聞こえないんだから、叩いても反応できないでしょ!


無抵抗なNPCを撲さ……うぬあー!

 攻撃には反応するのかよ!
 いくら話し掛けても無反応だったのに、ちょっと叩いてみただけで過剰反応しましたよ!?やっぱり魂の話なんて聞きたくないから無視してただけなんだ!テンプレさえ返さなかったんだ!ガードのバカー、うわあぁぁぁん!


 再び戻された街中。たとえ死んでも誰も自分に気づかない、気にも留めてくれないという現実から逃げるように、ただ闇雲に走り出す。気づいたときには、どうやって戻ればいいのかもわからない場所に立っていた。

 見慣れぬ画面、見知らぬ人、見果てぬ世界。新しい世界へ踏み出したことに胸が高鳴った。回復魔法を覚えていつかプリーストに。調理技能を極めてワールド1の料理人に。自分には無限の可能性があると、未来を夢見ていた。
 それなのに。
 気がつくと何一つ、自らの肉体さえも持たぬまま見知らぬ町に放り出されていた。それでも、戻る方法は必ずあると、生き返ることは出来ると、不安を押し隠してかすかな希望にすがった。
 勇気を出して初めての会話に挑み、NPCを見つけては話しかけ、看板を見ては調べ回った。
 だが、現実は残酷だ。
 いくら探しても、帰る方法なんて、何もなかった。ソウルバインダーなんて、何処にもいなかった。
 「なんで、こんなことになっちゃったんだろう。……寒い」
 不意に肌寒さを感じ、震える肩を抱きしめる。幽霊でも寒さって感じるんだ。自嘲的な笑みを浮かべる彼女の肩に、小さな白い何かが吸い込まれて――消えた。
 見上げた空はいつの間にか灰色に染まり、そこから真っ白な雪が降り出していた。その光景が、楽しかったあの頃を、もう帰れない場所を思い出させる。
 「帰りたい……。みんなに、会いたい――」
 降り積もる雪が、空っぽの心と体を真っ白に染めてゆく。

 ふと戻した視線の先、切り立った渓谷に架かる一本の橋。工事の途中なのか中ほどで途切れたその橋で、我が目を疑うような不可解な光景が広がっていた。
 人が、次々と飛び込んでいるのだ。
 種族も性別も違う人達が渓谷に吸い込まれ、消えていく。まるで降り続ける雪を真似るかのように。
 この先には何があるんだろう。飛び降りたらどうなるんだろう。冷え切った心に小さなともし火が宿る。目の前に広がる光景とわずかにもたげた好奇心に記憶が刺激されたのか、かつてされた奇妙な質問を思い出していた。
 かつて自分が何も知らなかったとき、道を示すためかはたまた試すためなのか、様々な質問が投げかけられた。その中でもひと際奇妙な、今思えばおかしいと思える質問に、そのときの私は何も疑問を持つことなく模範解答で応じていた。
 ただ一言「はい」と。
 今の私にならできるだろうか。あの問いに対する答えを、身を持って証明することができるだろうか?
 ――やって、みよう。

 高い場所から飛び降りたら、空も飛べるかもしらん!


空も飛べ――

 いや、落ちるから!
 というか、橋げたから飛び降りるだけなのにだらだらと話ひっぱり過ぎです。思わせぶりな文章書いてみたかっただけとちゃうんかと小一時間くらい問い詰められそうです。

 ともかく。ジャンプしたり、泳いだりはできますが、この世界では羽のない人間に空を飛ぶことはできませんでした。下が水面だったために墜落死こそ免れましたが、まだ安心することはできません。もう一つの危機が迫っていたのです。そう、溺死という名の危機が!
 初心者の館にある小さな池でさえ溺れてしまった私に、海にでも繋がっていそうなこんな広大な水中を泳ぎ切ることなんてできるのでしょうか。
 …いや。できるかできないか、じゃあありませんね。やるしかないんですよ、生きるためには!酸素ゲージが無くなる前に、岸へたどり着いて見せます!


何の障害もなくスイスイと泳ぐの図

 って、酸素ゲージ減らないし
 かなり意気込んでみたんですが、どうやら魂状態では呼吸の必要がないみたいです。殴られたり、飛び降りて地面に叩き付けられたりすると死んじゃうのに、溺れても死なないというのはどういうことなんでしょうか…。魂でも衝撃は痛みとして感じてしまうのかな。
 ちょっと拍子抜けしちゃいましたが、いくら泳いでいても溺れないというのは魅力的な状況です。たとえ水泳マスターに成ったとしても、生きてたら息継ぎを気にして必死になってしまいますからね。死んでいる方が気ままに過ごせるなんて、ちょっと不思議。
 せっかくですし、ちょっと水中散策としゃれこみましょう。

 最初はただ広大で何も無いように見えた湖ですが、目を凝らすとかなり遠くに何か動いているのが見えます。カーソルを合わせてみると、


ビッグなんちゃらーフィッシュ

 どうやらお魚さんが泳いでいるようです。好奇心に駆られて近づいてみると、すさまじい速さで逃げられてしまいました。さすがに水中で魚に追いつけるはずもなく、お魚さんはどこかに去っていってしまいました。
 再びのんびり泳いでいると、今度はなんだか大きめの影が。


半漁人(注・画像は街中で襲われた 時の映像です)

 この生き物はいわゆる一つの半漁人というヤツです。萌えピクの世界では一つの種族として繁殖しているみたいですね。これもさすが水中種族だけあってすさまじい速さで泳いでいきます。近づいても別に襲ってくる様子もありませんし、水中遊泳を続けましょう。(画像はなんとなく叩いてみた結果です)
 魂と魚以外は長時間過ごせないためか、なんだかのんびりして平和的な空間ですね。波に揺られているのも楽しいかも。と、また何か見えました。今度はどんなお魚さんかな。


さすがに遠すぎ

 んー、遠くてわからないですね。何か黒い……いや、茶色かな。そんな物体がうろうろしています。
 ちょっと近づいてみましょう。サメとかピラニアとかそんな感じはしませんし、危険は無いでしょう。人魚でもタツノオトシゴでも何でも来てみろーい!


魚っぽい……熊ー!?

 クマかよっ!?
 何ですか、何ですか!ななな、なんで水の中にクマががが!というかこのクマなんだかすごい勢いでこっちに近づいてくるんですけど!?
 え、え、え、何で、魂がクマが水中に、なんで近づいて、クマが私に、なんで、なんで、なんで近づいてくるんだ――!


オレサマサカナクマ、オマエマルカジリ

 食べるためでした

 まぁそんなわけで結局死体回収は出来なかったわけですが、これにて萌えピク日記は終了したいと思います。
 本当はスカベンジャー(死体回収Lv70以上)になるまでの道のりをとうとうと語って行きたかったのですが、その後もなかなか繋げなくてやる気が出なかったため、私の萌えピク人生もこれにて終了です。残念!
 とはいえ、私なりにとても楽しく萌えピクの世界を堪能できたので大満足です。皆さんも一度くらい、魂プレイをしてみると楽しいかもしれませんよ。

 バーチャルネットプリーストさやさやは死体から復帰しようと頑張っている人を応援しています。

Web拍手公式サイト
 【追伸】
 魂状態は人には見えないけれど、日記でSS載せちゃったら結局下着姿見られてるじゃん!?


平成16年12月1日  歌うように

 ここ一ヶ月ほど意識せずに課金していない(何かの運動に参加してるわけでもないのに)さやさやです。ごきげんよう。

 引き続きラグナロクもMMORPGさえも、というか今回はゲームさえも無視しちゃってるのはともかく。(ともかくなのか!?)
 ネットゲームをしていないと時間に余裕が持てますよね。前3回のゲーム捜索日記なんて、ラグナロクをしていなかったからあんなに連続で書けたのです。あの3つの日記を書くのに実に合計20時間くらいの時間を費やしていたりします(掛けすぎ)。
 おかげで、その後しばらくは日記ドランカー状態になってしまいましたが。
 (※日記ドランカー状態  「もう日記書きたくナーい!」という状態)

 ともかく、ラグナロクから離れる事によって他の事を気楽にできる余裕が持てたのです。本だってゆーっくり読めちゃいます。せっかくなのでマリみてでも読むことにしましょう。
 あ、そうそう。私、特別でないただの一日は持っているんですが、プレミアムブックはまだ持ってないんですよ。なので兄に買ってきてくれるように頼んだんです。
 そしたらわざわざ新宿の紀伊国屋書店まで行って買ってきてくれました。




プレミアムブ――あれ?

 のだめ カンタービレの1〜4巻を!

 【 注 − Warning − 意 】
 この日記にはのだめカンタービレのわりと軽い感じのネタバレが含まれています。なるべくネタバレしないように書こうと思いますが、全く素の状態でのだめカンタービレを読みたい方は、この日記は読まない方が良いと思います。

 というか何故のだめカンタービレ。聞いてみると、どうやらこのマンガが兄の好きな絵描きさんのサイトで度々ネタにされてるのを見て気になっていたらしいのです。いや、それは別にいいんだけど、一緒にビジュアルブックも買ってきてよ!
 ちなみにその帰り道、バイクでコケて擦りむいたり打撲を負ったりしたみたいです。右ヒジにものすごい摩擦跡がっ!前日に買った皮のジャケット(I'Robotのウィル・スミスに影響されたらしい)に傷が無かったのが不思議です。
 まぁ、予定のものとは違いますが、兄の右手を犠牲にしてまで手に入れた一品です。せっかくなので読んでみることにしましょう。

 …
 ……
 ………
 …のだめカンタービレ。何て言うか、すごいマンガです。侮れません。少女マンガ……ではないですね、掲載雑誌からするともっと年上向けなのかな。ギャグマンガというわけではないのですが、散りばめられたギャグのセンスが素晴らしいというか何と言うか。

 私の最も好きなギャグマンガ『ボボボーボ・ボーボボ』(ギャグマンガとしてはブッチギリのNo.1だと思っているのですが、ボーボボが好きだと言うと皆一様に変な顔をして目を逸らします。なんでだろう)のギャグは直球ど真ん中の剛速球で私の笑いのツボを抉ってくるのですが、『のだめカンタービレ』のギャグはストレートや変化球を使い分けて私の笑いのツボにスッポリ入ってくる感じなのです。

 主人公の女の子(野田恵、通称『のだめ』、音大二年生)が背景に花を背負って物憂げな表情をしているのに考えているのは今日の晩御飯のことだったり、少女マンガ(?)の主人公の女の子の部屋なのに何だかよくわからない判別不能な黒くて奇怪な形をした物体が転がっていたり。

 そして、このマンガの中で何よりも私の心を惹きつけて離さないのがのだめの発する奇声です。数ある奇声の中でも最も使用頻度が高いと思われる奇声。驚いたり、ピンチだったり、嬉しかったり(?)するときに発する奇声。普通の少女マンガだったら「キャー」とでも表現される叫び声。





 ぎゃぼー、て!

 そしてそして極めつけが、憧れの先輩(千秋真一、通称『千秋さま』)との初めてのキス!
 少女マンガ(?)で主人公が憧れの人とキスするなんて、最大級のロマンチックに演出されるシーンと言っても過言ではないでしょう。前後のコマではキスシーンを盛り上げるための演出がされ、キスのコマではバックに花が咲き乱れても不思議ではありません。
 しかし、我等がのだめカンタービレは一味も二味も違います。
 普段全く隙を見せない先輩が無防備にうたた寝している場面に出くわしたのだめ。そーっと、気づかれないように先輩に近づいて―――ぶちゅん。

 ぶちゅんて!
 「どんなロマンチックな擬音やねん!」とエセ関西弁でツッコミを入れてしまう程、鮮やかに私の笑いのツボにヒットしました。その後も大ハッスルなのだめはキャブー、ドカーン、むきゃぁぁと奇声&擬音ラッシュを展開。心からの大爆笑をしてしまいましたよ、ロマンチックシーンのはずなのに。
 もうですね、何ていうかこのマンガ―――サイッッッコーーー!!

 もちろん、のだめカンタービレの魅力は奇声だけじゃありません。肝心要の内容の方も面白いです。
 ちょっと話は変わりますが、私は少し前に実家に帰省していたのです。そのときジャンプ10冊、サンデー10冊、マガジン40冊を読んできたのですよ。何でマガジンばっかりそんなに溜まってるんだというツッコミは置いておいて。
 流れ作業とまでは言いませんが、1冊40分くらいという私としてはかなりのハイスピードで読みました。
 もちろん雑誌の中の全部のマンガを読んでいるわけではありません。読んでいるのは半分くらいでしょうか。連載初期から読んでいた作品でも、絵が複雑過ぎて読んでて疲れる(ゲットバッカーズ)とか、説明とセリフが多すぎて長すぎて読んでて疲れる(名探偵コナン)とか、何だかわからないけど読んでて疲れる(ネギま)なんていう理由で読むのをやめたマンガもちらほらとあったり。
 テニプリも読んでたんですよ?レーザービーム撃ったり、意識して無我の境地に達したりする前までは。菊丸ビームはなんか好きでした。

 でも。この『のだめカンタービレ』を読んだときは違いました。のだめ世界に引き込まれ、セリフはもちろんセリフ外の擬音・奇声・セリフを一切逃さないように読み、読み終わったらもう一度読み返す、なんてことまでしてしまいました。
 次の日に残りの5〜10巻を一気に買ってきたのは言うまでもないでしょう。

 のだめカンタービレは読み進めて行くと、どんどん続きが読みたくなるのです。ふと、「後何冊残ってるかなー」と積んである本を見ると、まだ3冊も残っているのが見えて「まだ3冊も読めるんだ」とわかってかなり嬉しくなったり。
 更に読み進め、読んでいた巻の残りページが少なくなってきたとき「まだ続きが読めるかな」と不安になって横を見たらまだ2冊も残っていたときは、とても幸せな気分になれたりしました。
 最後の一冊を読み終えたとき、普通なら「あー、楽しかった」となるのが私の精神構造なのですが、このときは「早く続きが読みたーい!」となってしまったのです。

 こんな風に私を虜にするくらい『のだめカンタービレ』は楽しいマンガなのです。
 現在発売している10巻全てを読み終わったとき、私が一番最初に考えたことは「この楽しさを今すぐみんなに伝えたい!」ということでした。
 萌えピク日記の続きとか放置してでも!(一応書いてるんですよ?本当ダヨ)

 というわけで『のだめカンタービレ』はマリみてに次いで、激オススメです。
 このマンガは舞台が音楽大学なクラシック音楽マンガなのですが、音楽用語とか曲の内容とかを知らなくても問題なく楽しめます。音楽のことを全然知らない私が楽しめましたし。知ってたらもっと楽しくなるかもしれませんけれども。
 皆さんも是非この『のだめカンタービレ』を読んで、「ぎゃぼー!」って奇声を発してくださいね。

 バーチャルネットプリーストさやさやはのだめカンタービレを応援しています。

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 【追伸】
 色々たのしいのだめですが、一番楽しかったのはのだめにモデルが居るということでした。
 ま、まじでー!?





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